読書記:橋口寛著「パートナーシップ・マネジメント」

この本では、LLPという事業組織形態の概略を知ることが出来た。
有限責任、内部自治、構成員課税という特長をもち、不確実で流れの速い時代に対応した柔軟な事業形態である。
ただし、著者のメインメッセージは、その組織論よりもビジネス・人生に対してのマインドについてであった。
LLPを設立すべき、独立すべき、などは極論すれば「箱」の問題であり、どうでも良いこと。
問題は「中身」であり、どんなマインドをもって働くか、である。
上下関係の存在しない価値観の共有でつながった関係は、
他社依存ではなく、組織から「個」が主体となるマインドにおいて成立する。
著者はパートナーシップ成功の4つの条件として、
①価値観と情報の共有(信頼はコストを下げる方向に働く。情報の取捨選択をするのは受け手)
②パートナーシップ・マインド(他社依存しない自己責任の心)
③価値(アウトプット)に注力
④お金の話に正面から取り組む
を挙げた。
これは夫婦関係にもまったく同じ秘訣であると感じ、身に染みた。
(自分はこのうちひとつも出来ていないが・・・)
欲をいえば、LLPの具体事例はもう少し突っ込んだ記載が欲しかった。

パートナーシップ・マネジメント
ゴマブックス
橋口 寛
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