読書記:渡辺京二著「逝きし世の面影」

「坂の上の雲」以前の日本を少し知りたくて手にとる。
この本は明治初期に日本を訪れた外国人が見た、日本の様子の記録集のようなもの。
外国人だからこそ感じる、その時代の日本、そして日本人の特異性が、基本的にポジティブな特性として絶賛されながら語られている。
そこには「まんが日本昔ばなし」の古き良き世界が広がっていた。本著内に良く出てくる「楽園」というコトバ。300余年に渡り外国との交流を絶った世界は、西洋諸外国から見れば、まさに楽園に見えたのだろう。
読み終えて感じたのは2点。
明治以降、この本に書かれている日本人の独自性はがらっと変わってしまったのか、それとも新しい価値観の上積みにとどまったのか?よくもまあ、この数十年後にでっかい国と戦争したなあ、と。
貧しいながらも安泰な300余年を保った幕府と、それを倒した志士、その両方をあらためてすごいと思う。
もう1点は、「日本人の明るさ」の源泉について。
本著に幾度も出てくる日本人のポジティブさは、どこから出てきているのか?純粋な疑問。
やはり「楽園」は、資本主義・自由経済の対比なのか。
今でもたまにアフリカの原住民が底抜けに明るく踊って騒いでいる様子がテレビで見たりするが、それと同じだったのか?国や経済は、何のために発展しているのか、発展しなければならないのか?
何もかもが右肩上がりの時代は終わったのだから、価値観の優先順位を変えなければいけない。
その切り口として、この本を読んだ甲斐がある。

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