佐藤達郎著「教えて!カンヌ国際広告祭」

もう10年以上前だけど、「A広告社の企画のほうが、商品名が出てくる回数が多かったから」という、物凄い理由でCMコンペに負けたことがある。
おもろい話だ。この本を読んで思い出した。
そんな思い出話とは対極にある、「広告の体をなさなくなった広告」の話。
日本の広告がカンヌに弱い理由、とか今まで漠然と思っていたカンヌ受賞作と日本の広告との違い、あるいはそもそもカンヌに受賞するような作品は、広告として効くの?
といった漠然な疑問が、まったく自分と同じ視点の疑問として書かれていた。
■カンヌの作法
・シンプルなメッセージ、リッチなコンテンツ
・分かりやすい、は褒め言葉じゃない時もある。「何これ?、のちなるほど!」
 コピーから一番遠いところからアイデアを始める
・他の商品でも言えることをヌケヌケと言う。小さなFACTよりも大きなWILLを。
他が言えない小さな差別化を言うよりも、商品カテゴリーに対する意思表明、大きな差別化。
という指摘は納得。
小さなFACTよりも大きなWILLで
ブランドの意志を表明するというBLANDWILL中心のコミュニケーション。
そしてその意思表明はストレートに口にするのではなく、
態度で示す。感じさせる × 人に伝えたくなるトーカビリティ。
この本では紹介されていないが、
この潮流ある今年の受賞作フォルクスワーゲン「fun theory」が好き。
http://www.thefuntheory.com/
カンヌ受賞作は次の広告が向かう方向づけをしているんだろうね。
こういうのやりたい!

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1 Comment

読後評:教えて!カンヌ国際広告祭

自分的には、カンヌを口にしている人と接触すると、ソロソロと逃げ出すクチ。
カンヌに行った人は一様に感化されており、妙に熱くなっている。
優秀な人は、それを自分で自覚しているため、行ってきたことをあえて口にしない(と思う)
それができない人…

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