みんな、消費のタイガーマスクに!

余震、原発問題、計画停電、電車運休、自宅待機、買い溜め、、、
地震発生から一週間経とうとしてるけど、東京が落ち着いてこない。
店が閉まっている。商品が少ない。人が少ない。
明らかに経済活動が停滞してる。本当にヤバい。
金は天下の回りもの。
グルングルン回さなあかん。
自分の財布から払ったお金は、めぐりめぐって自分の給料に戻ってくる。
可処分所得の超少ない自分でさえ、今こそ「お金を回さなあかん空気」を感じるよ。
久しく消費活動に貢献していないので、回し方忘れたけど。
そんな中、売れてる本「デフレの正体」にヒントを探す。
日本の生産年齢人口(=消費年齢人口)の減少、つまりバンバン稼いでバンバン金を使う主役の現役世代の減少という現実が、デフレスパイラルを生んでいるという主旨。
15~65歳の生産年齢人口はすでに1995年から減少傾向になっていて、このペースで行くと40年後の2050年には生産年齢人口は現在の6割程度にまで低下する、そうだ。
しかもその減少傾向は首都圏ほど顕著。今や首都圏の高齢者比率はすさまじいってこと。意外。
つまり、単純に考えるとオフィスビルの必要面積や、満員電車の混雑や、オフィス街のランチ需要など、全部いまの6割になるってこと。
すごく面白い。面白いというのは不適切だな。
正しい。正し過ぎて気持ちいい。
この本は、みんな気づいてるんだけど解決が難しい問題に正面から向かっている。
こういう視点って、マス報道は絶対触れないんだよな。
近い将来訪れる現実に対して、あまりに目を背け過ぎだ。
消費年齢人口の減少→内需縮小→供給過剰で値崩れ→企業業績悪化→人件費抑制→所得減少→さらなる内需縮小、の悪循環。
で、まさに消費人口の減少や消費意欲の減衰は今、この震災の影響で起きていること。
このままでは内需縮小に一層の拍車がかかってしまう。
通常マス報道は、対前年GDPとか貿易黒字額とか有効求人倍率とか、良く分からない指標で景気を判断してる傾向にあるが、実際の内需は明らかに減少の一途。
いくら日本が貿易黒字でも、そこで得た利益は配当という形で個人株主である富裕高齢者層の手に渡り、蓄積されるだけで、国内でそのお金が回ることはない。
一方、その高齢富裕層は来るべき医療リスクのために貯蓄か安定投資に回すのみで消費活動を行わない。
だから著者は内需拡大のために、高齢富裕層の消費促進だったり、富裕高齢層から若い世代への所得移転が必要と説く。
「富裕高齢層」と聞いて、ふと思い出したのが「伊達直人=タイガーマスク」。今年の年始に一瞬流行したやつ。
その時、日本中にタイガーマスクが現れたことで感じたのは、「結局、金をたくさん持ってて、使い道の無いひとがたくさん居るんだろうな」ってこと。
金を費やす正当な理由が欲しいんだろうなと。
日本には「消費=悪」っていう意識がある気がする。慎ましく勤勉に質素に生きることを良しとする文化があるんだろうな。
でも、今は本当に「消費こそ社会貢献」だ。こんな時こそ。
「消費」っていう漢字も良くないかも。
「費やして、消える」って。。。消えないよね、モノやコトに変化するだけ。しかも回り回って自分に戻ってくるんだから。
ということでまとめると、
今はどんどん消費活動をするべき時だ。特に富裕高齢層。
富裕高齢層の財布を緩めるポイントは、「正当な理由、言い訳」。タイガーマスクが良い例。
そういう意味で、災害からの復興、日本経済再生!という大きな旗印は立派な言い訳になるかも。
みんな、タイガーマスクのように「消費」で社会貢献だ!

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)
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