40歳のカンヌ(5)

カンヌさんは僕に3つのことを教えてくれました。
1.シンプル受信、シンプル発信
2.他社でも言えることを、ヌケヌケと
3.エントリーVTRを作るように企画する

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1.シンプル受信、シンプル発信
感受性鈍ってんなあ、と。カンヌに来て再認識した自分に対する実感。
外国人は、楽しければ笑うし、つまらなければブーイング。
なんか物事を複雑に捉えようとする変な癖でも付いてしまったのかも。
とにかくシンプルに受信。良い物は良いと。ショボいぼのはショボいと、口に出さずとも即判断しちゃって構わない。
そして、発信もシンプルにせなあかんなと。ほんとに。
普段、利害関係者の事情論や都合が絡みに絡んで、なんか企画がへんてこりんになることホント多い。
でも伝わることは一つだけ。だから伝えることも一つにした方がいい。余分なことはホント排除ね。
2.他社でも言えることを、ヌケヌケと
受賞作品の多くは、メッセージがデカくて、シンプル。 
というか、人間が本質的に共感できるメッセージを「ヌケヌケ」と伝えている。これ、すごく感じた。
このメッセージ、どの会社でも言えるよね、っていう。
もう日本は成熟・飽和しきっているから、競合商品との差なんて、ほんと小さい。
でもでも広告作り(というかマーケティング)は「他社とどう違うの?」探しから始まるもの。
もうこれ、体に染み付いちゃってる。
だから、競合との差別化ポイントからは落ちてくる訴求メッセージなんて、ほんと小さいのよね。
そんな細かな話を聞いて、みんな嬉しいんだっけ?ていう。
それよりもむしろ、競合と比べてどこが優れているかっていう細かな捜し物をするよりは、
本質的にうれしいこと(=間違いなく刺さること)をヌケヌケと強くと言っちゃえばいいじゃん!ていう。
「このクルマたくさん乗れます!」とか、「“あなたは自分で思うよりも、ずっと美しい!」とか。
そのかわり、他社でも言えるようなメッセージだからこそ、伝え方、クリエイティビティの勝負を突き詰めろ、と。
このようなことは、電通岸さんも、まさしく同じようなことを書いてましたね。
(別にパクったわけでなく、同じようなことを思ったのよ!)
「What to say」はシンプルに、そして「How to say」で頑張れと。登る山は早く決めてしまえ!
3.エントリーVTRを作るように企画する
これは素朴にふと思った。
企画するときから、「プロブレム」「ミッション」「ソリューション」「アイデア」「リザルト」を、一言ずつで言えるかっちゅう。
つまり、どんな業務でもカンヌにエントリーする時のように企画すべきじゃん。って。
以上、カンヌさんが教えてくれた3つのことでした。

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