尾木直樹×茂木健一郎著「『個』育て論」

いまの偏差値至上主義の学校教育を変えていくには、
すべてを解体するしかない、教育委員会も、文科省も。
でも実際にそれは大変すぎる。
だから、現場の一人ひとりが(みんな疑問と悩みをかかえている教育者一人ひとりが)、
努力してやれることから変わっていくしかない。
個性を育む教育、創造性を育む教育は、既存体制との戦っていくしかない。
という、あまりにも残酷な話。
いまの学校教育に対する問題意識は、おぎさんもぎさんとも同じ。まあ、当然だけど。
だから意見を戦わせるというよりは、意見を同調しあう漫才対談。
その中で、自分も知らなかったいまの学校教育の現実。
■どの教科よりも一番上位に道徳教育がある。
例えば算数の例題でも、2つしかリンゴを持っていないかわいそうな子に、りんごを3つあげました。合計何個?みたいな問題になったりする。
さらに、日本の道徳教育は均質な価値観の人同士の道徳を前提にしている。つまり海外の異文化など価値観の異なる人が存在する前提の道徳とは大きく異なるため、時代に合っておらず、多様性に欠ける。
■新学力観の問題
1990年初頭に、これまでのテストの得点能力という学力評価から(これはこれで一番問題なのだが)、「関心・意欲・態度」という表面的な意欲評価が優先されるようになった。それが新・学力観というもの。考え方自体は「得点ではなく姿勢」というものだから良さそうだが、これが悪影響を及ぼした。
すなわち、小学時代から先生に良い顔をする、媚を売る。自分の意見よりも、大人が喜ぶ意見や態度を優先する、という従順で反抗力のない子供しか育たなくなった。
ましてや、先行き不透明で子供の将来を案じているのは、誰よりも親世代だから、昔よりも教育に親が関与してくる。
それが子供の自立を妨げるという悪循環。
印象的だったのは、茂木さんですら、大学に入る前の自分に巻き戻してやり直したい。マインドコントロールされていた、と語っていた。
偏差値教育の「被害者」という認識は、まったく自分の気持ちと同じだ。
偏差値教育の王道を歩いてきた自分の経験を反面教師として、息子や、そして世の中のために還元できないかなあ、と思いめぐらす。

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