西口一希著「実践顧客起点マーケティング」

顧客を9セグメントに分け、
セグメントごとに定性的なN1分析を行い、
アイデアを作る、という

とってもシンプルだからこそ、
力強く、そして汎用性のある
マーケティング戦略立案フレーム

広告が主役の新規客獲得と、
顧客維持を別次元で考えることが多かっただけに、
この9セグメントは、
シンプルなんだけど目から鱗。

既存顧客で得た利益を、
新規客獲得に向けて投資する、
この2つは一元管理されなければならない、
という当然のことに気づかされる。

 

プロダクトアイデアと
コミュニケーションアイデア

それぞれのアイデアは、
「独自性」と「便益」の4象限で整理をしてみるとよい。

 

例えば新商品であれば、ターゲットからの認知が50%を越えるまでは、
独自性と便益のあるプロダクトアイデアの認知を徹底するのが絶対。
ブランディングやコミュニケーションアイデアは不要。

これ、プランニングでやってしまいがちな過ち。

一定の認知を得た後に、
次期購入意向のあり層となし層を
n1分析で明らかにして
コミュニケーションアイディアを出す。

それで良い。

 

アイデアの種は、
行動データだけでは分からない。

心理変動をN1で見て、
アイデアを発掘する。

例えば、ロイヤル顧客がロイヤル化したきっかけを把握し、
各セグメントに流用する。

ロクシタンの例でいえば、
新規はギフト需要のきっかけが多い。
そして自分で使ってみたら気に入った、
というケースが多いことが分かった。

その実態から着想を得て、

ロクシタンは「ギフト」という独自性をつくり、広告訴求
そして、来店者には必ず自分用のサンプルを渡す
という戦略をとった。

内田和成著「右脳思考」


自分は比較的、左脳と右脳のバランスがとれているほうだと思う。

方向感覚や地理感覚にはかなり自信があるし、
比較的、人の気持ちに対しても勘が働くほうだと思う。
感覚で察知したり、物事をバクっと大枠だけ理解するタイプ。
だから情報を緻密にインプットすることは苦手。

一方で、人と話すときは、
さも理路整然と思考したかのようにロジカルに筋道立てて話す、
あるいはそのように話そうと、つい努力してしまうタイプ。

典型的に、右脳で情報収集して、左脳でアウトプットするタイプだ。

本書では、
・情報収集は右脳(観・感・勘)
・分析整理は左脳(ロジカルに構造化/定量化)
・アウトプットは右脳(腹落ち、感情移入)
を提唱している。

自分が苦手なのは最後のアウトプット。
左脳でアウトプットしがち。

相手の立場や感情に寄り添って、相手の気持ちはどこにあって、どう感じさせれば良いのか、を余裕を持って考えたい。

だから自分も、アウトプットは、感情が込めたい。

感情が入り込んだロジック、
つまりそれが「ストーリー」と定義するとよいかも。

人は感情で動くわけだからね。
相手も一人の人間。

動機の源泉はどこにあるのか?(上からのプレッシャー?義務感?体裁?プライド?誰かのため?)
悲しみの源泉はどこにあるのか?(嫉妬?劣等感?承認欲求への不満?)
とかとか、相手の感情も因数分解しながら、
その感情に寄り添って、その感情に当てるストーリーを語りたいね。

音部大輔著「マーケティングプロフェッショナルの視点」


音部さんは、言葉の定義を大切にされている方だ。
この方の話を聞いたり、本を読んだりすると、いつもそう感じる。

言葉の定義を大切にすることの意義は2つあると思っていて、

ひとつは、仕事は一人ではできないから、
チームとして、組織として、
言葉の定義がどれだけ「共通言語化」されているかが大事、だということ

右に敵がいる!と司令部が指示したのに
左を注視していては、すぐに敵に撃たれてしまう。

もうひとつは、言葉の定義をしっかり理解することは、
その言葉が持つ意味を深く、ときには分解してしっかりと理解する、と同義だということ。

言葉の定義を理解するとは論理的に思考することに他ならない。

 

この著書でも、言葉の定義、を発端にしてマーケティングの本質を語っている箇所が随所にあって、とても面白かった。

 

■■
例えば、強いブランドはなぜ大きな利益をもらたすか、をシンプルに説明した式。

商品とは、工場で作られたモノそのものの「製品」に、ブランド(生活者にとってこのブランドを手に入れる意味)を付与して商品になる。
つまり、商品=製品+ブランド、である。

一方、その商品につけられる価格は、
製品を作るための「原価」に企業の利益を上乗せしたものである。
つまり、価格=原価+利益、である。

そしてその商品を、生活者は、その「価格」で手に入れるわけだから、
商品=製品+ブランド

価格=原価+利益
すなわち、ブランド=利益、である。

■■
マーケティングとは、
市場創造である。市場創造とは、製品属性の順位を転換し、いい〇〇(exクルマ)、の定義を変えること、である。

■■
競合とは何か。
何も同じ製品カテゴリーの市場の中だけが競合ではない。
消費者が達成したい目的(ジョブ)のために投資できる資源(財布、胃袋、時間)の奪い合いが発生するものはすべて競合である。
カテゴリー競合ではなく、ベネフィット競合である。

つまり、
市場の中に競合がいるのではなく、競い合う競合がいる場、が市場である

ブランドとは、意味(その中でも重要なのが知覚認識)


ブランドの定義書は、最低限
「市場」「ターゲット」「ベネフィット」で定めてみよう


施策とは?活動とは?
その活動がある場合とない場合でどんな差が出るのか。
その差を最大化することが活動の目的である。
その目的を曖昧にせず、解釈の余地が広い言葉を使わずに考えてみよう。


強いとは?
強いとは、資源を多く持っていること。勝つ可能性の最大化。
強くなるとは、資源をたくさん手に入れること。(資源=時間、資金、ネットワークetc)
優秀とは、素早く資源をたくさん集められること
単位時間あたりの、得られる獲得経験値が高いこと
つまり、資源の交換効率が高い
その資源を短期間で最大限獲得できる人間が「優秀」とされる。

経験年数が少なくても、長い経験を短期間で得られれば成長が早い・強い
個人の力だけでなく、組織として知識収集、知識蓄積、知識流通、が上手くできればよい
組織は高効率のための係数となりえる


成長とは、
昨日できなかったことが、今日出来ること


知識運用のSECIモデル。

個人の暗黙知を他人と共有
それを表出して形式知化
その知見を既存の知識体系と結合化させ、
より発展させ、再度個人の内面に落としむ、
みたいなナレッジマネジメントの循環モデル


自分のマネージャーとしてのミッションは、
戦力のポートフォリオが安定的に確立され、
自律的な成長が続く組織環境を整えること


〇〇さん(偉い人の名前)が言ってるから!
という仕事の動機は一番危険。
その指示は、市場課題に対し論理的に説明がつくか?
論理的、合理的に判断しよう。忖度や感情に任せない。