今回のテーマは、
①B/SとP/Lの関係、構造について
②C/F計算書について
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①B/SとP/Lの関係、構造について
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「P/Lは、B/Sの純資産が増減した理由についての明細票である」
日本はこれまで、国際基準と異なり、どちらかというとP/L中心主義であった。
近年、徐々に国際基準に合わせB/S中心に考え方を合わせつつある。
B/S中心で見た場合、「企業の日々の取引では、必ずB/Sが動く」。
そしてB/Sの純資産が増減した場合、必ずその取引はP/Lの動きが発生するといえる。
B/Sの下にP/Lがくっついたようなボックス図(試算表)において、その両方をつなぐものが「純利益」であることの言い換えともいえる。
【例】
貸倒引当金の計上→資産に△計上→バランスをとるために純資産減額→純資産が動いた!→P/Lに営業外費用として計上
【その他】
引当金や減価償却は、物、サービスのを作り出すためのコスト(原価)という考え方から耐久期間が廃棄する、または人が辞めたら退職金を支払うなど、そこに至るまでの期間の数字に表れないと、一挙にある期に費用計上することで収益が悪化してしまう。正しく評価するために、毎期ごとに純資産を減らしながら費用計上する。
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②C/F計算書について
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作り方は難しいが、意義や重要性はよく理解できた。
・B/Sの「現金及び同等物」の1年間の増減額の内訳を見るもの。
・発生主義や実現主義によって計算されるP/Lは、実際のキャッシュの増減とは異なる。したがって経営者の視点では「資金繰り」の観点でキャッシュのマネジメントを行うことが重要である。
また投資家の視点では、どれだけキャッシュを生み出すかということが、正当な企業価値を判断するうえで重要な指標となってくる。
・キャッシュフローの増減を「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つに分類して見る。
「営業活動」・・・本業でそれだけキャッシュを生んだか
「投資活動」・・・どれだけ投資に回したか
「財務活動」・・・どれだけ資金を調達したか
【作り方が難しい点】
・税引前利益から営業利益に逆算するために、「有価証券・固定資産の売却損益」を差し引きする点が腹に落ちない
・支払利息をどこに反映すればよいのか
【全体を通じて】
今回は細かい諸表の作り方の視点で予習復習を行った。
もう少し俯瞰でみて、これら財務諸表の存在意義や読み解く視点を、次回に向けて意識していきたい。