読書記:佐々木俊尚著「2011年新聞・テレビ消滅」

先日NHKの「激震マスメディア~」の番組を観て以来、佐々木俊尚さんが気になったのでまとめ読みスタート。
まず1冊目。
メディアの役割・機能を、
コンテンツ(情報そのもの)→コンテナ(情報を統合する器)→コンベア(届けるシステム)という三層構造に分解して議論を進め、『コンテナ』を握ること=情報プラットフォームを制することが重要、という主旨。
この分解の視点が一番の収穫。
新聞について。
僕は学生の時に新聞記者と接する機会が何度かあって、
「この人が記事にするかしないがで、この出来事が出来事として認められるか、あるいは世の中的に無かったことにされるかが決まる」という場面を真近で感じていた。
だから当時、新聞記者はとても偉く見えた。。。いまや「一億総新聞記者」となり得るネット社会。
理屈で考えりゃあ、新聞は要らんわなあ。
でも、新聞は「コンテナ」の主導権こそ完全にネットに奪われたのだろうけど、残された強みである「取材力や文章力を持つ記者」は健在だと思うので、「魅力的なコンテンツづくり」に焦点を絞って頑張ってよ!って感じ。
読者視点で考えると、、
朝起きたら新聞を広げるっていう習慣は、無ければ無いで問題ない。無いという習慣にすぐ慣れるから。
でも、「新聞を読むべき」という、固定観念は意外とそう簡単には拭い去れないと思っている。
それは、子供のことを思ってのことかも。
自分自身にとってはもう自宅に新聞は無くて良いと思うけど、子供がある程度成長するまでは家に新聞があるべき、かな。情報自体はネットで代替できるけど、「世間を知る全体感」みたいなものは、やっぱ新聞なんだろな、と。
子供にとって世間の入口がYahooのトップ画面っていうのは、偏りそう。深く知るにはクリックが必要なだけに。
つまり、受動的に無意識に、いろんな世間の情報を入れておく、という感じが自分にとっての新聞の存在意義だし、世の中のことをこれから知っていく子供にとってはなおさら絶対に必要なことだと思う。
受動的な情報接触という「コンテナ」は、ずっと必要だ。
次にテレビの話。
あ、疲れたのでまた今度書こ。

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