WBCについて

ちょっと時間は経ったが、注目されたWBC日韓戦が2試合終わった。
準決勝のコールド勝ちは結果オーライのラッキー勝ち。決勝の1-0の試合が双方実力を出し切った真の力だと感じた。
しっかりテレビで観たのは準決勝のほう。
この試合で一番疑問に感じたのは、初回、2回とまだ点差が開いていない状況で送りバンドをまったくしなかったこと。
ノーアウト1塁、あるいはノーアウト1,2塁と、初回と2回だけで4度もの送りバント機会があった。
しかし原監督は一度もバントのサインを出さなかった。
結果的には日本キラーの左腕のスライダーがたまたま甘いところにばかり投げた調子の悪さのおかげで、大量得点につながったのだが、
セオリーからすると、序盤だし僅差勝負が予想される日韓戦だし、送りバンドの積極活用が定石だろうと思う。
そんな中、この試合を通じてキーポイントになったのが2回のノーアウト1,2塁でイチローのセーフティバント。
試合後のインタビューでも「ランナーを送ることが最優先」と言っていたまさにその通り、
監督が出さなかった(出せなかった?)送りバントのサインを自ら決断し、
しかも采配批判にならないよう、自ら「セーフティバント」というオブラートに包む優しさで実行したイチローのすごさ。
このシーンで感じたのは、やはりWBCの監督が務まる条件とは、
「イチローに対し、堂々と送りバントのサインが出せるか」ということだと思う。
しかもこの監督が出したサインだから仕方がない、と世論を納得させられるかどうか。
そう考えると、やはり本来WBCの監督が務まるのは、「野村か落合」だと感じた。
我が尊敬する落合監督には、ぜひ次回でもよいので監督をしてもらいたい。